•  
  • HOME
  • 音楽祭について
  • スケジュール
  • セミナー
  • コンサート
  • 音楽交流プログラム
  • 招聘演奏家
  • 参加者
  • チケット
  • 会場
  • インタビュー
  • 開催リポート
  • これまでの音楽祭
開催リポート
  • 開催リポート
  • HOME>
  • セミナー
  • コンサート
  • 音楽交流プログラム
SEMINAR
REPORT

じっくり、丁寧に、演奏を仕上げていく貴重な機会アンサンブルセミナー

グループごとに室内楽の課題曲に取り組み、演奏会に向けて仕上げていく「アンサンブルセミナー」では、モーツァルトからストラヴィンスキーまで、さまざまな時代と編成による室内楽曲が取り上げられました。

全員のフレーズに対する認識を丁寧に確認しながら、まとまりあるアンサンブルを目指したり、各自が気になっているパートをひとつずつ合わせていきながら細部を創り込んでいったり、グループによってリハーサルの雰囲気やスタイルは実にさまざま。招聘演奏家と参加者、また参加者同士で活発に意見交換しながら、じっくりと演奏会へ向けてアンサンブルを練り上げていきます。

業務としての演奏会が連続するプロの演奏家にとって、こうしてゆっくりと時間をかけてリハーサルに取り組めるのは、貴重なことだそう。初対面でもそこはプロ同士、早速有意義な機会になったようです。

PhotoPhoto
SEMINAR
REPORT

演奏家同士の積極的なコミュニケーションが、
最終日の感動を生むオーケストラセミナー

音楽祭最終日には、招聘演奏家と参加者、そして広島交響楽団による「合同オーケストラ演奏会」が開催されます。そのリハーサルとなるオーケストラセミナーが、8月25日に行われました。

今回のプログラムはハイドンとブラームス。ハイドンの交響曲第100番は、コンサートマスターのヘンリック・ホッホシルトさんの弾き振り(指揮者なし)による演奏です。各セクションの招聘演奏家とホッホシルトさんが、英語やドイツ語で頻繁に意見を交わすシーンも見られました。また、パートごとでの意見交換も活発に行われ、最終日の演奏会へ向けてメンバー全員で音楽を創り上げていきます。

ホッホシルトさんは弦のメンバーたちに対し、弓を操ることだけでなく、体全体を使って音のニュアンスをつけようと提案するシーンも。どのような方向性にしていくのかを、自らの演奏で示していきます。これは、指揮者のいない弾き振りの曲目ならではのことでしょう。こうして具体的に、言葉だけでなく音とジェスチャーで理解できるようディレクションしていくことで、まとまりのある音が生まれていきました。

演奏家同士で演奏の解釈を提案し、話し合いながら音楽を創り上げていくというのも、時間をかけて練習ができるこの音楽祭の特長の一つ。参加者たちはその一つひとつを注意深く聞き、楽譜に書き込みながら、最終日の演奏会へ向けて取り組んでいました。

PhotoPhoto
SEMINAR
REPORT

招聘演奏家が長いキャリアの中で
培ったノウハウを実践する場ワークショップ

招聘演奏家が長いキャリアの中で培った知見やノウハウを参加者に伝える「ワークショップ」が、今年も一般公開で行われました。日常的な練習方法の提案から、作品や楽器奏法についての実演を交えたレクチャーなど、演奏家としての活動に役立つさまざまな内容のテーマが掲げられました。

ヴァイオリンのホッホシルトさんのワークショップでは、彼の育ったライプツィヒで活躍した作曲家、マックス・レーガーの無伴奏作品が取り上げられました。冒頭にはレーガーの生涯や人となり、そしてピアノ、オルガン奏者でありながらヴァイオリンのすばらしい作品を残した人物だということを紹介。彼の作品から「プレリュードとフーガ」をセレクトし、作曲家の背景を踏まえた音楽表現についてグループレッスンが行われました。

そして、リノヴィツキさんによるコントラバスのワークショップ。「コントラバスについて話し合おう」をテーマに、各参加者が現在取り組んでいる作品についてのディスカッションを、実演を交えて行いました。生き生きと立体的な音を生み出すための弓づかいや、感情を乗せたメリハリある表現について丁寧にアドバイス。わずか1時間半のワークショップの中で、参加者の音がみるみる変化していきました。

また、フルートのヴィーゼさんが取り上げたテーマは、「音楽的にヴィヴラートを用いる方法」。“ヴィヴラートを使う際は、楽曲本来のスタイルを崩してはいけない”と語り、それぞれの作品に適したヴィヴラートのかけ方をアドバイスしていきます。作曲家のスタイルやその時代性を踏まえた表現や、指使いについての具体的な提案などもあり、参加者にとって刺激的かつ実践的な内容のワークショップとなりました。

PhotoPhoto
SEMINAR
REPORT

好評を博した、初のティンパニ・セミナー&
ワークショップティンパニ・セミナー&ワークショップ

今年の音楽祭では、初のティンパニのセミナーとワークショップが行われ、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団首席ティンパニ奏者のマティアス・ミュラーさんが招聘されました。

8月23日に行われたワークショップの内容は、バロックから近代まで時代背景が変容する中で、作曲家がティンパニの音に求めた役割の変化、奏法の変化について紹介するというもの。それぞれの曲の音源に合わせて、参加者がティンパニを演奏する形で進められていきます。

かつては軍隊がシグナルを送るために使っていたティンパニ。バッハがオーケストラ曲に取り入れ、ハイドン、モーツァルト、そしてティンパニが大好きだったベートーヴェンによって、役割が発展させられてきました。その変遷を、実際に参考音源を流しながら紹介していきます。

また、作曲家の生きた時代とティンパニの用法との関係についても、実演を含めわかりやすく解説。例えばブラームスは、平和な時期を生きたことでティンパニにもふくよかで柔らかな音を求めたといいます。交響曲第1番の冒頭などでは「叩くのではなく、マレット(ばち)を落とす、的の中に沈み込ませることを意識するように」と、具体的な奏法のレクチャーもありました。

長いトレモロの奏法を採用したブルックナーの交響曲に続き、最後は複雑なリズムを持つストラヴィンスキーの「春の祭典」を取り上げました。「この曲では他の楽器も多くのことが求められているので、ティンパニが動揺してはいけない」と、オーケストラの中で重要な役割を果たすティンパニ奏者としての心構えについてもアドバイス。

初の開催となったティンパニ・セミナー&ワークショップには、全国のプロオーケストラから7名ものティンパニ奏者が参加。通常、ひとつのオーケストラにティンパニ奏者は1名程度。これだけのティンパニストが集まるのは非常に珍しい機会でした。

PhotoPhoto